おひとりさまって特別なの?

日本生前相続サポートセンターの小山です。新年早々、災害や事故が続いて、おめでとうございますとは言い難い年のはじめになりました。年末年始は離れて暮らす親族と過ごしたという方も多いことと思いますが、おひとりで過ごした方もいらっしゃるはず。クリスマスから年末年始はみんなで集まって、という図式がなかば強制されているようで私は反発を感じるのですが…。

わたしは独身で子どもを持たないことを選びましたけれども、両親がまだ健在ですので、年末年始は実家に帰りました。兄弟も親戚づきあいもなくいずれは一人になります。「死亡届は誰が出してくれるんだろう」「家や持ち物は誰が片付けてくれるんだろう」「残せたお金は寄付したいけど手続きは誰がやってくれるんだろう」…えーい、誰か一手に引き受けてくれる人はないものか…。30歳代後半くらいだった私は、役所に「安心して死ねる課」ができればいいのにと思っておりました(現在、それに近い部署を作った自治体も全国でちらほら出始めました)。

そんなこんなから10年以上がたってサポートセンターを知り、働くことになったわけですが、その間に世の中の「独身」に対する見方には、変わったなと感じる部分もあります。特に女性について「行き遅れた」「一人でかわいそう」という見方はずいぶん減ったと感じます。一方で「気楽」「無責任」などのイメージを持っている方はまだまだいらっしゃるよう。確かに、養う家族がいないという点では気楽かもしれませんが、一人で老いていくことを真剣に考えれば、決してお気楽ではいられません。税金で、きちんと子育てにも貢献していますから、少子化のことを考えていなくて無責任、と言われることにも異論があります。

おひとりさまは、堂々と胸をはっていいのです。と私は思うのですが、実のところ、子どもを育てながら働くお母さんたちと比べられている気がしてしまうのも事実です。

サポートセンターではおひとりさまの老いの安心のために、任意後見や死後事務委任、遺言書作成などの業務を請け負います。わたしはそのメンバーとして、せっかく自分もおひとりさまなのですから、私にしかできないことをしていきたいと思っています。

TOP